共有座標 その1

2021/09/02

Revit

先日、「AECコレクション製品での座標系の設定・共有方法」というテキストが公開されました。土木では必須の各ソフト間で座標を共有する方法等がまとめて説明されていますので、是非ご覧くださいね。このテキストの「3.1 Civil3Dをメインデータとする場合」で、Civil 3Dで作成した地形をベースに、Revitでは橋梁を作成し、InfraWorksで統合モデルを作成する手順が紹介されています。このテキストでは、CADリンク挿入時に座標を共有していますが、ブログの中では、モデル作成後に座標を共有する流れを紹介してみようと思います。

モデリングの細かい手順等は、公開されているテキストの「3.1 Civil3Dをメインデータとする場合」をご覧くださいね。


 座標共有手順

①Civil 3Dの地形データの確認

まずは、Civil 3Dで地形が作成されているデータで座標系の情報を確認しておきます。サンプルとして使用するファイルには、「JGD2011-10」にという座標系が設定されています。


座標を確認したい場合は、Civil 3Dの画面の向かって左側に表示される「ツールスペース」から、「設定」タブをクリックします。ツリー表示の一番上にファイル名が表示されているので、これを右クリックして「図面設定を編集」を選択します。そうすると「図面設定」ダイアログが開くので、「単位と測地座標系」タブを選択すると確認する事が出来ます!!

ここから座標系の情報と、Revitで地形を作成する時に必要な等高線データだけを抽出してDWGファイルを作成します。作成手順は、「Revitで地形作成 その1」をご覧ください。


②RevitでCADリンク

Revitで「構造テンプレート」を開き、「挿入」タブから「CADリンク」を選択します。リンクするファイルを指定したら、配置を「自動-中心合わせ」に設定して「開く」ボタンを押します。


画面右上の「全体表示」をクリックすると、中央にリンクしたDWGファイルが表示されます。

プロジェクトブラウザから「外構ビュー」を開いてみると、「プロジェクト基準点」、「測量点」を確認する事ができます。まだ、デフォルトの状態です。

③モデリング
リンクしたDWGファイルから地形を作成し、橋梁を作成します。地形の作成手順は、「Revitで地形作成 その2」をご覧くださいね。橋梁基礎は、作成した地形から配置位置を割り出しています。

④座標共有
この手順では、モデリングが終了したタイミングで、座標を共有します。リンクしたDWGファイルをクリックします。「プロパティ」の「共有敷地」に「<非共有>」と表示されるので、これをクリックします。

「座標を共有」というダイアログが表示されますので、「・・・~共有座標を取得します」を選択し、「調整」をクリックします。

「共有敷地」が「DefaultLocation」に変わります。
Civil 3Dの位置情報(座標系)が追加され、このRevitのモデルは正確な位置情報を持ったモデルになりました。

「外構ビュー」を開いて、「プロジェクト基準点」と「測量点」を確認してみます。座標が共有されたので、「プロジェクト基準点」と「測量点」が変わっていることがわかりますね。

「管理」タブの「場所」からも、座標が共有されていることが確認できますよ。


Revitは、座標を共有するタイミングによって、プロジェクト基準点」、「測量点」、「内部原点」の位置が変わります。これに伴い、取得できる情報も変わります。

共有座標 その2」では、違いについて説明します。


#Revit、#共有座標、#統合モデル